現代は、昔に比べると社会的にも安定していると言えるでしょう。医療技術なども発達し、日々進歩していることから難しい病気の完治なども不可能ではなくなりました。また、日本は世界でも稀に見る長寿大国となってきており、人が亡くなるということは身近なことではなくなりつつあると言えます。
しかし、人間というのは必ず旅立たなくてはなりません。葬儀の方式が様々に変化していると言われる現在ですが、その儀式がなくなることはないでしょう。大切な家族を亡くすということは、それまでに葬儀の準備をしていた人にとっても予想以上につらく悲しいこととなり得ます。
故人が旅立ったということを理解するのには多少時間がかかって当然のことです。そのため、その別れをきちんと受け止め、故人を送り出し、新たな日々を始めるという意味合いがお葬式にはあります。その過程には、遺体の処理という現実的な役割もありますが、故人の旅立ちにきちんと向き合うという心理的な処理を可能とする役割もあります。
故人との別れは身体的にも心理的にも負担となり得る出来事ですが、遺族が悲しみすぎることがないように、儀式に参加するという側面もあるそうです。また、親戚や友人などと故人を偲び、故人の話をすることで、悲しみを分かち合うという目的も兼ねています。
現代では、昔の意味合いなどが忘れられがちですが、悲しみを処理していく過程で、お葬式は不可欠なものだと言えるでしょう。もちろんその悲しみは葬儀の後も続いていきますが、お葬式というけじめを持つことで、遺族は新しいスタートを切れることができるそうです。
お葬式をする事の意味を考える
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